JSA-板門店体験レポ-04/板門店ツアー開始!

8時50分発、板門店行き


前日に韓国入りし、翌日8時20分に指定されたホテルに集合しました。

私の申し込んだツアーでは入国当日のツアー参加は禁止されているとのこと。余談ですが、普段日本で朝方に寝る生活をしているもので起きれるのか心配になった私。「寝ないで行った方がいいのかな?」とも思いましたが、ツアーの途中で寝ちゃうのは勿体ないので2〜3時間ほど寝ておきました。


人数を確認して8時50分にホテルを出発。

バスには運転手さんと日本語のガイドさん、ツアーに同行するカメラマンさんが乗っていました。

同じバスには全体で30人ほどの人が乗っていたような。
定年後と思われる先輩達のグループや、カップル、グループ、一人で来ている人など様々でした。

私が乗ったバスの他に、もう一台バスが用意されており
そちらにも同じくらいの人数が乗っていたので(多分)
同じ時間にJSAに入るのは60人前後といったところでしょうか。

⬆︎集合場所のホテル前でバスを待ちます。先にホテル内にあるツアーの窓口でパスポートのチェックを受けましょう



バスの中で


JSAまでの所要時間は約1時間ほど。

ソウルからは直線距離で50kmらしいですが
バスは漢江沿いに遠回りしながらJSAへと向かいます。

バスの中では、簡単にですが南北分断の経緯についての説明がありました。歴史的なことについては事前に少し調べてから行ったんですが、日本人向けのツアーということもあってかソフトな内容のように感じました。


ガイドさんがお話をされていた中で印象的だった話はこんな感じでした

▷統一への期待。数年前までは夢だと思っていたようなことが
いまリアルタイムで起こっている

去年のツアーでの話。いつも通りにツアーが開催されてJSAまでバスで行ったところ

突然、軍からの命令でツアーが中止になったことがあったそうです。理由は特に説明されなかったようですが(軍の窓口の方も知らないの一点張りだったらしい)、ガイドさんが家に帰ってテレビを点けたところ極秘の南北会談があったというニュースが流れてきたとか

韓国国内でも、戦争を知らない若い世代からは統一によって韓国の経済に影響があるのでは?つまり、統一する必要ある?という声もある

とはいえ、分断された家族のこと、もともとひとつの民族だったことを思うと統一への夢は捨てるわけにはいかないと思う

といった感じのお話を聞くことができました。

⬆︎余談ですが、バスの座席に備え付けのドリンクホルダーが、全くドリンクをホールドしない形状だった事を追記しておきます



ここから1時間、トイレに入ることができません!


その後、15分〜20分ほど進んだところでパーキングエリアにバスが止まってトイレ休憩に。

10分くらいしか停車時間が無かったので、細かいところは見れなかったんですが、パーキングエリアの中は日本と同じようなものでしたよ。

朝ごはんを食べていなかったので、ダンキンドーナツに駆け込みドーナツを買ってバスに持ち込んで食べました。時間が有ったら、はちみつソフトクリームも食べてみたかったな、、、ついでに売店で売ってた歌謡曲のUSBも買いたかった、、、


恐らくバスのほぼ全員がパーキングエリアのトイレに入ったんじゃないでしょうかね。
トイレは思ったより清潔で、紙は流せないタイプでしたが個人的には全く問題ありませんでした



目の前に、北朝鮮の村が


さて、いよいよ次はDMZの入り口に…という前にガイドさんが「左側をご覧ください」とアナウンスをしてくれました。


「漢江とイムジン河が交差するあたりに北朝鮮の村が見えます」とのこと。車内がザワザワしはじめます。何故かといいますと、本当に本当に川の向こう岸にすぐ村があるから。 


「こんなに近いの?」

⬆︎川の向こう岸、北朝鮮の村(白い家々)がパラパラと見えます



さらに、有刺鉄線の近くには韓国側の兵士が常駐しており異常が無いか見張りをしているそうです。
なんでも、天気が崩れたりする日には上流から遺体が流れてくることもあるんだとか。

そういえば、、、北朝鮮で川岸に住んでいる人たちは選抜された人たちらしく"意思の強さ"などがチェックされたのちに住むことが許可されているという話もありました


他には送電線が川を渡って伸びていたんですが、これは開城工業団地へと繋がっているそうです。
開城工業団地といえば、最近だと映画『鋼鉄の雨』で序盤の重要なシーンで登場するのが印象的だったような......



国旗の台座、南北の高さ比べ


他には南北それぞれの国旗が掲げられる台座の高さ競争の話や国旗の洗濯について聞きました。
 

●昔は日替わりで台座の高さを更新しては、南北で高さ比べをしていたそうです。長い間続けていたそうですが、ある時韓国側が競争するのを辞めることにしたんだとか。現在では韓国が高さ100m、北朝鮮が高さ106mになったところで落ち着いていると言っていました
●国旗は総重量200kgほどあり、年に何回か洗濯をするそう。どうやって洗うのかは分からないんですが、費用は毎回20万円かかると言っていました



韓国での兵役


そうこうしているうちに、1回目のゲートを通過することになります。

ここで韓国軍の兵士さんがバスに乗り込んで1人ずつパスポートのチェックを始めました。

どんな感じの兵士さんがバスに乗り込んでくるんだろう…とドキドキしていたんですが、乗り込んできた兵士さんは20歳くらいの若い男性。まだニキビもある感じで「子供じゃん…!ていうかうちの弟と歳変わらないんじゃ…?」とショックを受けましたよ。


服装は、いわゆる普通の軍服。外用で迷彩柄になっているようなものでした(知識のない人間の文章) 今時はどこもそうなのか?と思ったのが、迷彩柄がピクセル調だったことですかね。

あと、兵士さんはキャップのような形の帽子を被られていたんですが、帽子の正面、おでこのあたりに線が入っていました。ガイドさんの説明によると、この線で階級が分かるそうです。

今後映画を見る際にに参考になりそう!と思ってしまった


韓国での兵役は昔に比べて期間の縮小傾向にあるそうなんですが、それでも2年。まもなく1年半になるとか。

韓国では大学に入学後、休学をして兵役に入る人が多いそうです。

そこでガイドさんが話していたんですが、


「実は私の息子が来年から兵役に入ることになっています。

子供ができて、息子だと分かった瞬間から韓国のお母さん達はいずれ子供を軍隊に入れるということを覚悟します」と。


さらに「自分がもしも韓国の人じゃなかったら、息子を軍隊に入れなくても済んだのに。と思うこともありました」と。

続けて「ですが、今は軍隊は悪い部分だけではないと思っています」と。

「私(ガイドさん)には弟が居るんですが、彼も軍隊に行きました。彼は軍隊に入るまでは、わがままな子供だったんです。でも軍隊から戻ってきたときには大人になっていました。うちの息子にもそれを期待しています笑」と。 

そこでバス内は若干和やかなムードになったんですが、個人的には、とっても複雑な気持ちになりましたよ。



キャンプボニファスに到着


パスポートのチェックが終わった後、兵士さんを乗せたまま次に停車したのはキャンプボニファスというエリアでした。

国連軍政令部支援隊の駐屯基地で、キャンプボニファスと呼ばれているこの区域の名称は、"ポプラ事件"の際に亡くなったアメリカ軍のボニファス大尉の名前が由来になっているそうです。

バスを降りたのち、建物(ビジターセンター)内の講義をする部屋に通されました。  

その部屋では、ガイドさんからプロジェクターを使って15分くらいの簡単な講義を受けることになります。内容はバス内で聞いたものと大体同じで、DMZとJSAの違いから分断の経緯までと、近年このエリアで起こった事件についてでした。

⬆︎ビジターセンター入り口

⬆︎ビジターセンターの隣には「平和の鐘」と書かれた鐘が。右手に少し見えているのはお寺の本殿のような建物でした。中を覗いてみたところ金色の仏像が。

⬆︎ガイドさんに「ここが国連軍作戦基地の喫煙所です!記念に一服どうですか?」と言われるがまま一枚



誓約書にサイン


講義のあと、紙とボールペンが配られまして誓約書にサインをすることになります。内容はバンジージャンプ等、事故の可能性があることをするときと同じなのかな?「もしも事故が起こっても、一切の責任は問いません」といった内容のものでした。

ちなみに、サインした書類はツアー終了後にお土産として持ち帰ることができました。


ここから、いよいよ会議場へ

と移動することになります! 


>>>JSAレポ-05/いよいよ38度線へにつづく  


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